黄色い目の魚 佐藤 多佳子 [本 佐藤 多佳子]
☆☆☆☆★
絵の上手い男子高校生と絵を見られる女子高校生の物語。
大変に面白く読めた。
文体はわざとらしい感じがして、今一つなじめなかったが、
それ以上に楽しめた。
最初読み進めていくと、短編小説集だったのかと勘違いした。
男子高校生と女子高校生が出会う前の各章は、短編小説としても読めるほど、
完成されていて、良い内容だと感じた。
特に男子高校生と離婚により離れていた父親との再会の章は、良い短編だと思う。
グッと小説に引き込まれた。
読み終わって感じた事は、後半、物語を展開させていく為の切っ掛けとする事象が、
ちょっと強すぎるのでは無いかという事。
何かは必要だが、例えば男子高校生の妹の話は必要だったのだろうか。
私は、絵と2人の関係についての話をもっと読んでいたいと感じた。
また再読したい本。
タグ:佐藤 多佳子
2011-10-16 12:12
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