ポニーテール 重松 清 [本 重松清]
☆☆☆☆☆
妻と死別した父子と夫と離婚した母子の再婚を小学生の女の子の視線で書かれた本。
家族の話を書いたら、さすがの重松さん。
とても面白く、良い出来の本だと感じた。
「ステップ」は、妻と死別した父と小学生の女の子について書かれた素晴らしい本だった。
今回の設定は、妻と死別した夫と夫と離婚した妻の再婚。
そして、それぞれに小学生の女の子の連れ子がいる。
夫側の子が妹である。
その妹の視点で書かれているのだが、当然小学生の女の子の思考や行動がベースとなる訳で、物語を進め表現していく上では、難しい部分も有ると思われた。
しかし、読み進めると大変にうまく書かれていて、一番下の妹の視点で書かれている事で、家族それぞれの気持ちが、いっそう伝わって来るように感じる。
そして、効果的に亡くなった母から女の子へ送る物語として終盤を締めている。
新しい父親と新しい母親、姉となった子と妹となった子、
死別と離別、いろいろな対比があり考えさせられる。
読んでいて一番精神的な負担があったのは姉ではないかと感じていただけに、
その後の姉の将来を読んだ時に、少々辛く感じた。
いずれ再読したい良い本だと思う、
タグ:重松 清
2012-11-04 17:42
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