ポニーテール 重松 清 [本 重松清]
☆☆☆☆☆
妻と死別した父子と夫と離婚した母子の再婚を小学生の女の子の視線で書かれた本。
家族の話を書いたら、さすがの重松さん。
とても面白く、良い出来の本だと感じた。
「ステップ」は、妻と死別した父と小学生の女の子について書かれた素晴らしい本だった。
今回の設定は、妻と死別した夫と夫と離婚した妻の再婚。
そして、それぞれに小学生の女の子の連れ子がいる。
夫側の子が妹である。
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きみ去りしのち 重松 清 [本 重松清]
☆☆☆☆★
1歳の子を亡くした男と癌を患っているその先妻の元にいる娘との旅物語。
他の重松作品と違い主人公の背景は深くは語られていない。
その分、身近な人の死への感情が多く語られている。
大きな喪失を受けた主人公とその妻。
大きな喪失と孤独を受けそうな娘とその本人である先妻。
頭の中を整理しながら読むと味わい深いと感じた。
旅を通して主人公は少し癒されていき、娘は喪失と孤独に備え準備していく。
終編の盛り上げ方は若干の違和感はあるが、旅をしていた主人公と娘としてはふさわしいものかもしれない。
また再読したいと感じた。
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熱球 重松 清 [本 重松清]
本棚を整理していたら、文教堂のブックカバーがかかった新潮文庫新刊帯付きの初版のものが出てきた。
読んだ覚えは全くなし。
文教堂は愛知県には1店舗のようで、それも行く事は無い所。
多分横浜へ帰省中に買った模様だが、買った記憶は無い・・・
☆☆☆★★
やはり読んだ覚えも無く、初めての読了。
楽しめ最後まで素直に読み進められた。
私も両親とは離れて暮らしているので、考えさせられるところもあった。
小学生高学年となった娘への接し方も興味深い。
また、妻の仕事への比重の大きさ(本作主人公の妻は大学の准教授・・・だったと思う)を考えると選択肢も減り、家族がまとまるのも大変だなと感じる。
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きみの友だち 重松清 [本 重松清]
☆☆☆☆★
良い本だと感じた。
実力ある作者の素晴らしい職人芸を堪能したといったところだろうか。
本当にこの作者は、うまいと感じる。
ストーリーも予測はつきやすいし、なるほどなーと感じるが、それでも面白い。
誰もが感じるような事をうまく切り取って上手に描いていると思う。
しかし、今の学校の女子生徒達はこんなに大変なんだろうか。
男の子達はそんなもんだろうと感じたが・・・
いずれ是非再読したい本と感じた。
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