祖国と母国とフットボール 慎 武宏 [本 サッカーの本]
祖国と母国とフットボール ザイニチ・サッカー・アイデンティティ
- 作者: 慎武宏
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2010/03/18
- メディア: 単行本
☆☆☆☆★
面白かった。Jリーグに興味があれば、特にお勧め。
安英学さんのところが読みたくて手にした。
アルビレックス新潟に以前在籍していたサッカー選手。
当時からのサポーターは安英学が大好きだったと思う。
フィジカルの強さを活かしたプレーが光るボランチだったが、
知的で温和な人柄だと感じていた。
そして今回のワールドカップに北朝鮮代表として出場。
彼の立ち位置や考え方に以前から興味があった。
読み始めた当初は安選手のところだけ読もうかと考えていたが、
面白くて全て読んだ。
文章も構成も良く、内容も良いと感じた。
スポーツドキュメンタリーの中には、内容はともかくとしても、ひどい文章のものもあるが、
本書はとても良くかけていて、大変に読みやすい。
読み物としても十分に楽しめる本だと思う。
タグ:サッカーの本
祖母力 祖母井秀隆 [本 サッカーの本]
☆☆☆★★
以前テレビのドキュメンタリーで祖母井さんを見た。
オーナー企業が日本の会社とはいえ、フランスリーグチームのGMとして活躍している日本人。
その番組は大変面白い内容であった。
今回、ふと目にとまり読んでみた。
祖母井さんが、連れてきたオシムが日本のサッカーに多大な影響を与えたのは間違いないと思う。
Jリーグのチームでも、人もボールも動くサッカーを標榜しているチームも多い。
その偉大なオシムとの関係について多く語られている。
ただ私は、育成にこだわられる氏の、選手育成における"祖母力"を如何に発揮したのかを更に具体的に著述してもらえたら、より楽しめたのではないかと感じた。
祖母井さんは様々な場面でも育成で大きな成果を上げているのだから・・・
サッカー選手としても活躍された祖母井さんは、小学生時に体育の成績は5段階評価で6年間すべて 1 だったという。
これはもの凄い事だと思う。
本人も規格外と書かれているが、よほど変わった子だったのではないか。
または、協調性がない自分本位の行動を勝手にとる子だったのか・・・
本書の中で高校時代のチームメイトのコメントでも、切れやすく"俺が俺が"のわがままフォワードだったと書いてある。
本の主題とは違うが、そのような子がどのように歩み、行動していったかについて、一番の関心を持って読んでしまった。
氏の受けた教育法について知りたいと思った。
子供の教育について少し考えさせられた。